マジコンは合法? スペインのマジコン訴訟で任天堂がまさかの敗北
ニンテンドーDSi LL ダークブラウン【メーカー生産終了】
- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 2009/11/21
- メディア: Video Game
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日本のみならず、世界市場でも問題となっている「マジコン」。ところが先日、スペインで行われたマジコン訴訟において、任天堂側が敗北していたことが分かりました。
●マジコンは違法? 合法?
ついこの間も、任天堂らソフトメーカー55社がマジコン販売業者らに対し輸入・販売行為の差し止めおよび損害賠償を求める訴訟を起こすなど、日本では着々と包囲網が築き上げられつつある「マジコン」問題。ところが海外ニュースサイト「Techdirt」によると、任天堂がスペインで行っていたマジコン訴訟において、マジコン類の製造・販売を「合法」とする判決が下されたそうです。
これまで数多くの案件で勝利を収めてきたことから、ゲームファンの間では「最強」との呼び声も高い任天堂法務部が一体なぜ……? 記事によると、今回焦点となったのはマジコンが持つ「コピープロテクト回避」機能の部分。つまりマジコンを使用すると、コピーしたソフトでも問題なく動いてしまうため、これは著作権法の中にある「プロテクト迂回防止」節に抵触しているだろう――というのが任天堂側の言い分でした。
しかし結局、裁判所は任天堂側の訴えを却下。確かにマジコンには「プロテクト迂回防止」の機能があるものの、(自作プログラムの起動など)合法的な使い方もできるためこれを差し止めることはできない、というのがその理由です。日本でもマジコンについて語られる際、しばしば「違法な目的でなく、合法的に使っている人もいる」といった意見が出ることがありますが、今回のケースではそうした理屈がそのまま受け入れられた形となります。一応、特許や商標問題などで新たに訴訟を起こすという道も残されているそうですが……。
もちろん今回のケースはあくまでスペインの司法判断によるもので、日本でも同様の判断が下されるとは限りません。事実、日本では任天堂らソフトメーカー55社がマジコンの輸入・販売を行っていた5社を提訴していた件で、ソフトメーカー側の主張を全面的に認める判決が下されていたりしますが、今回のケースが今後の裁判結果にどのように影響してくるかが気になるところです。