“動くアニメ”が“良いアニメ”

けいおん! 1 (初回限定生産) [Blu-ray]

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 アニメオタクを長年患っていると、他のライトなアニメファンから「(全部見るのは面倒なので)今期のオススメは何?」と聞かれる事がある。原作が面白い作品、話題のスタジオ/監督が手掛けている作品など、返答は様々だろうが、実際のところ放送されるまで面白いかどうかは誰にもわからない。なので、手掛けるスタジオの実績や、アニメ化プロジェクトの規模の大きさなどから勝手に推測し、「○○って作品がよく動くと思う」と答えるようにしている。


 かなり極論で「画ニメ」には悪いが、個人的には「面白いアニメ=よく動くアニメ」だと思っている。宮崎アニメのように、よく動くアニメは見ているだけで楽しいというのもあるが、何より沢山動かすにはコストがかかるし、格好良く動かせる人材(原画マン)、沢山の絵を描くための時間も必要になる。言い換えれば「よく動くアニメ=お金と人材が豊富に投入され、しっかりとしたスケジュールで作られた作品」の証明とも言える。


 もちろんTVの場合「第1話でグリグリ動き、第2話で顔が歪み、第3話で崩壊。最終話で思い出したようにグリグリ動き、後はDVDで修正するんでヨロシク!!」という作品も多い。なので、慣れたアニメファンになると「どんな作品でも3話まで見て判断する」人が多い。経験則のようなものだろう。


 勘違いしてほしくないのは「よく動く=アクションアニメ」ではないという事。巨大ロボが格闘したり、幼女やメイドがマシンガンを掃射するアニメだけが面白いわけではない。空から降ったり、曲がり角でぶつかったり、魔法陣から召還されたりして、ダース単位で美少女が登場し、とりあえず主人公に惚れるような「ハーレムアニメ」でも、実は重要になってくる要素なのだ。


 今回紹介する「けいおん!」という作品も、恋愛要素は無いものの、いろんなタイプの女の子が登場して、キャラクターの魅力で引っ張るという意味では「萌えアニメ」的な作品だ。しかし、似た作品は沢山あるのに、関連CDがオリコン上位を席巻したり、キャラが使う楽器やヘッドフォンが店頭で品切れになるようなパワーを「けいおん!」だけが持っている。


 それは何故か? ぼんやりと考えながら、ヨドバシカメラマルチメディアAkibaのDVD/BDコーナーでBlu-ray版を手にとった。発売日(29日)の夕方、在庫はまだあるようだ。ハリウッド映画を押しのけ、店の入口にコーナーが設けられ、バンドスコアなどと一緒に強くアピールされていた。


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http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/buy/20090730_305885.html


ものすごく良くまとめられています。すばらしい文章力です。