ゲーム中毒の悲劇

CROSS † CHANNEL (クロスチャンネル) (限定版) - PSP

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韓国で、ある夫婦がインターネットゲームにのめりこんで赤ん坊を飢死させた疑惑で警察調査を受けている。


インターネットのチャットを通じて知り合った40代夫と20代妻は、生後3か月になった赤ん坊を家の中に放置して、ミルクも与えないまま1日12 時間ネットカフェでインターネットゲームに没頭した。2月にはゲームをやめろと叱る母を殺害した20代男が、殺害後にもネットカフェでゲームを継続して検挙された。ゲーム中毒がどれくらい大きい問題なのかを見せる事例だ。


韓国ではゲーム中毒は深刻な社会問題になりつつある。‘2008インターネット中毒実態調査’によれば韓国のインターネット中毒率は8.8%、中毒者数は199万9,000人だった。中毒者の40%が小中高校学生だが、青年失業とかみ合わさって成人中毒者が急増している。特に青少年期にゲームに過度に没頭すれば成人になってもインターネットゲームや賭博に簡単にのめりこむというのが専門家たちの診断だ。成人中毒者は家族の説得が通じず、学校の管理を受けることができないので中毒脱出が難しい。


ゲーム中毒に陥れば統制力を喪失して衝動的になる。慢性的な睡眠および運動不足で健康を害して人間関係が切れる。症状が激しくなれば現実世界と仮想世界を混同することになり事件を犯すことができる。ゲーム中毒者の脳が麻薬中毒者の脳と同じだという医学界の報告もある。


だからと言ってゲームを楽しむことが悪いのではない。全ては程度の問題だ。ビル・ゲイツマイクロソフト会長も長女がコンピュータゲームに没頭して頭を痛めたと明らかにしたことがある。彼は娘のコンピュータ使用時間を制限した。両親の役割がどれくらい重要なのかを思い知らされるエピソードだ。


小さい時からインターネットを使えるように教える教育は重要だ。政府もゲーム産業振興にだけ関心を持つのでなく、ゲーム中毒を防ぐための対策にも気を遣わなければならない。深夜時間接続制限を実施したり、一定時間接続すればゲームが停止するなどのシステム導入も検討してみる必要がある。