ニンテンドーDSi、新ファーム導入でマジコン動作不可に――ユーザー「任天堂はマジコンユーザーを客として見ていない」

ニンテンドーDSi ホワイト【メーカー生産終了】

ニンテンドーDSi ホワイト【メーカー生産終了】

先日行われたDSiファームウェアアップデートで、ついに任天堂が正式な「マジコン対策」に乗り出した模様です。


●マジコン対策に大きな一歩

 7月30日のシステムアップデートで、「ニンテンドーDSiカメラ」からソーシャルユーティリティサイト「Facebook」への画像アップロードに対応したニンテンドーDSiですが、このアップデート以降、これまで動作していたマジコン類のほとんどが動かなくなったとの報告が相次いでいるようです。


 今回提供された新ファームウェアのバージョンは「1.4」。マジコン関連の情報を扱うサイトや掲示板によると、このアップデートを行った状態でマジコンを起動しようとしても、「エラーが発生しました。本体の電源ボタンを長押しして電源をOFFにし、本体の取扱説明書の指示に従ってください」とのメッセージが表示されるだけで、これまでのように起動することができなくなっているとのこと。あるサイトで実験したところ、現在出回っているDSi用マジコンは今回のアップデートでほぼ「全滅」。おそらくアップデートに伴い、ファームウェア側で何らかの「マジコン対策」が行われたのではと推測しています。


 これまでにもDSのマジコン対策としては、「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」をマジコンでプレイすると「オープニングの船のシーンがいつまでも終わらず、ずっと港に着かない」といったものがありましたが、これらはいずれもソフト側での対策のみに留まっており、本体側でこうした対策を講じるのはおそらく今回が初めて。発表当初から、DSiはネットワークを介してファームウェアのアップデートが可能なことから、マジコン・海賊版への対策目的も念頭にリリースされたのではと噂されていましたが、これでファームウェアアップデートによるマジコン対策が実際に可能であることが証明された形となります。


 ちなみに今回のアップデートに対するマジコンユーザーの反応はというと、「どうせイタチごっこ」「DS Liteで遊ぶか、アップデートしなければいい」などと冷静に状況を分析するものから、「金持ってない奴はゲームするなってこと?」「これは問題だろ。任天堂はマジコンユーザーを客として見てないのか?」といった、例によって逆ギレに近いものまでさまざま。一方で、マジコン反対派のユーザーからは「マジコン厨ざまぁwww」「任天堂よくやった!」といった任天堂への賞賛も多くあがっており、とりあえずちゃんとソフトを購入して遊んでいる人にとっては溜飲の下がるニュースと言えそうです。


 マジコン自体は本来、個人的なソフトウェアのバックアップや、自作プログラムの起動などを目的に生まれたものとされていますが、不正にダウンロードしたソフトも起動できてしまうことから、実質的には「海賊版」の温床となっているとして問題視されてきました。あくまでファームウェアベースでの対策であるため、今後マジコン側のアップデートなどで破られてしまう可能性もありますが、これまでは「イタチごっこ」ですらなかったと考えると、今回のアップデートが示した意義は大きかったのではないでしょうか。